Twitterでベルベル語が素敵!みたいなツイートを見て、なるほどと思って色々弄っていたら案外いい感じのものが出来上がったので作り方の解説をします。
完成品はこんな感じになります。古文書というか研究書というか古い新聞というか。パーツの色と配置次第で魔導書やらグリモワールの中身やら色々作れそうです。
ベルベル語のフォントをインストール
まずベルベル語についてですが、
こんな感じの、いかにもアニメとかでありそうな不思議な文字です。 創作言語のように見えますが、世界2000万人の使用者が居る、実在する言語です。ベルベル語は通称で、正式名称はティフィナグ(Tifinagh)文字だとか。
フォントは少ないながらも幾つかあるみたいですが、今回はTifinaghというまさにそのまんまの名前のフォントを使います。
Tifinagh
ページ中程の「Download the tifinagh font for Mac(PC)」からダウンロードできます。
イラストレーター上にパーツを配置
矩形ツールを使って、それっぽくパーツを配置、色もそれっぽい色に。文字を流す部分だけわかりやすく色を変えておきます(この画像の場合は黒っぽいところ)。
テキストエリアに流す文字列を作成
次はテキストエリア内に流し込む文章(?)を作成します。 キーボードをランダムにぶっ叩いてもいいのですが、NewYorkTimes等の英語記事から引っ張ってくると手っ取り早くていいです。
この作業の注意点ですが、ベルベル文字は「アルファベットと1対1で対応していない」ため、一部の文字(o,u,vの3文字と記号,数字,大文字)が空白スペースになってしまいます。
そこで、英文記事(もしくは手動で作ったランダム文字列)をWord等のソフトを使ってワイルドカード検索で除去しましょう。
ワイルドカード検索で[0-9ouv.,?’!\ ]を指定して、置き換え後の文字列を空欄にしてすべて置換を押せばおkです。
下のワイルドカード検索を使用するにチェックを入れないと怒られるので注意。
次は大文字を小文字に変換します。文字を全選択した後ホームタブ内にあるA→aと書いてあるボタンの右の下三角をクリック、小文字に。(先ほどのワイルドカード検索で[0-9A-Zouv.,?’!\ ]を指定して一括排除した方がラクかも・・・。)
できました。ランダムに見えて読もうと思えば読めます。
改行がある場合は先に手動で消しておいたほうが吉です。流し込み作業で苦労します。
文字を配置
先ほど色を濃くしておいた箇所をエリア内文字ツールでテキストエリアに変え、文字を流し込みます。この時、枠の端っこ(境界線部分)をクリックしないとうまくいかないので注意。 流し込んだらフォントをTifinaghに変更してフォントサイズ等をいじって調整。
だいぶと古文書っぽく成りました。
仕上げ
このままだとイマイチすぎるので、古びた感じに仕上げていきます。
文字と画像にラフをかける
テキストエリアを選択し、上メニューの効果→パスの変形→ラフ を選択。プレビューをしながら好みな感じになるように調整。
上が加工前、下が結果。フォントっぽさが消えて少し馴染みます。
画像(のつもりの四角)も同様にラフを書けて少しギザギザさせます。画像の場合はサイズを%ではなく入力値で指定するといいです。
背景を古紙にする
古びた紙のテクスチャを素材サイトから拾ってきて、背景に敷きます。
文字と画像の描画モードを乗算に(文字と画像を選択して、透明ウィンドウで通常→乗算に)するといい感じに馴染みます。
完成
こんな感じになりました。 Photoshopにもってって色調補正やらエッジ部分の加工やらをすればより古い書物っぽくなるかと思います(丸投げ)
印刷するなら東急ハンズの紙コーナーとかで売ってる羊皮紙(模様?名が羊皮紙なだけで素材はただの紙)とかクラフトペーパーあたりを使うとそれっぽくなる気がします。試してないです。
最後に
ベルベル文字を古紙に乗算合成するだけで簡単にファンタジーっぽい書物が作れるので、いろいろ試してください。
実在する言語であるがゆえ、ネイティブスピーカー(モロッコとかリビアらへんの人だそうです)の人が見たら激怒しそうなのでご注意。
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